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ICTだより特別編

いつも本校のnoteをご覧いただきありがとうございます。
今回は、ICTだより
千射万箭悉皆新」特別編を紹介します。


今回は、ICTだより特別編で校内研修用に作成した宮古商工の両校舎の先生方へ向けて作成した校務での生成AI利用のガイドラインを紹介します。文部科学省のガイドラインから宮古商工の先生方と情報共有しておきたい部分を一部抜粋して大事な部分は太字にしたものです。
必要に応じて文科省の生成AIの利用についてをご確認下さい。
※⼀律に利用の禁⽌や義務づけを⾏う性質のものではございません。

生成AIの利用について:文部科学省 (mext.go.jp)

1 はじめに
 生成AIは現在黎明期である。技術革新やサービス開発が飛躍的なスピードで進化している。
教育現場においても、様々な活用のメリットを指摘する声がある。一方で、生徒がAIの回答を鵜呑みにするのではないか等の懸念もあることが指摘されている。本ガイドラインは、⽣成AIに関する政府全体の議論やG7教育⼤⾂会合における認識の共有、幅広い有識者や、中央教育審議会委員からの意⾒聴取を経て、主として対話型の⽂章⽣成AIについて、宮古商工高校(商業校舎)(工業校舎)の教員が現時点で⽣成AIの活⽤の適否を判断する際の参考資料として、令和5年9⽉末⽇時点の知⾒をもとに暫定的に取りまとめるものである。今後国や県から通達があり改訂する場合がある。
※⼀律に利用の禁⽌や義務づけを⾏う性質のものではございません。


2 生成AIの概況
 ●ChatGPTやBing Chat、Bard等の対話型⽣成AIはあたかも⼈間と⾃然に会話をしているかのような応答が可能であり、⽂章作成、翻訳等の素案作成、ブレインストーミングの壁打ち相⼿など、⺠間企業等では多岐に亘る活⽤が広まりつつある。

● これらのAIは、あらかじめ膨⼤な量の情報から深層学習によって構築した⼤規模⾔語モデル (LLM(Large Language Models))に基づき、ある単語や⽂章の次に来る単語や⽂章 を推測し、「統計的にそれらしい応答」を⽣成するものである。指⽰⽂(プロンプト)の⼯夫で、より確度の⾼い結果が得られるとともに、今後更なる精度の向上も⾒込まれているが、回答は誤り を含む可能性が常にあり、時には、事実と全く異なる内容や、⽂脈と無関係な内容などが出⼒されることもある
(いわゆる幻覚(ハルシネーション=Hallucination)。
 
●対話型⽣成AIを使いこなすには、指⽰⽂(プロンプト)への習熟が必要となるほか、回答は誤り を含むことがあり、あくまでも「参考の⼀つに過ぎない」ことを⼗分に認識し、最後は⾃分で判断するという基本姿勢が必要となる。回答を批判的に修正するためには、対象分野に関する⼀定の 知識や⾃分なりの問題意識とともに、真偽を判断する能⼒が必要となる。

●また、AIに⾃我や⼈ 格はなく、あくまでも⼈間が発明した道具であることを⼗分に認識する必要がある。

●また、AIがどのようなデータを学習しているのか、学習データをどのように作成しているのか、どのようなアルゴリズムに基づき回答しているかが不明である等の「透明性に関する懸念」、

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①機密情報が漏洩しないか、
②個⼈情報の不適正な利⽤を⾏っていないか、
③回答の内容にバイアスがかかっていないか
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等の「信頼性に関する懸念」が指摘されている。

3生成AIの教育利用の方向性
 学習指導要領は、「情報活⽤能⼒」を学習の基盤となる資質・能⼒と位置づけ、情報技術を学習や⽇常⽣活に活⽤できるようにすることの重要性を強調している。このことを踏まえれば、新たな情報技術であり、多くの社会⼈が⽣産性の向上に活⽤ している⽣成AIが、どのような仕組みで動いているかという理解や、どのように学びに活かしていくかという視点、近い将来使 いこなすための⼒を意識的に育てていく姿勢は重要である。

 その⼀⽅、⽣成AIは発展途上にあり、多⼤な利便性の反⾯、個⼈情報の流出著作権侵害のリスク偽情報の拡散、批判的思考⼒や創造性、学習意欲への影響等、様々な懸念も指摘されており、教育現場における活⽤に当たっては、児童⽣ 徒の発達の段階を⼗分に考慮する必要がある(各種サービスの利⽤規約でも年齢制限や保護者同意が課されている)。
 
以上を踏まえ、

教育利⽤に当たっては、利⽤規約の遵守はもとより、事前に⽣成AIの性質やメリット・デメリット、AIには⾃我や⼈格がないこと、⽣成AIに全てを委ねるのではなく⾃⼰の判断や考えが重要であることを⼗分に理解させることや、発 達の段階や⼦供の実態を踏まえ、そうした教育活動が可能であるかどうかの⾒極めが重要と考えられる。
その上で、個別の学習活動での活⽤の適否については、学習指導要領に⽰す資質・能⼒の育成を阻害しないか、教育活動の⽬的を達成する観点で効果的か否かで判断すべきである(⽣成AIの性質等を理解できない段階、学習⽬的達成につながらない、適正な評価の阻害や不正⾏為に繋がる等の場合は活⽤すべきでない)。こうした判断を適切に⾏うためには教師の側にも⼀定の AIリテラシーが必要である。
また、忘れてはならないことは、真偽の程は別として⼿軽に回答を得られるデジタル時代であるからこそ、根本に⽴ち返り、学ぶことの意義についての理解を深める指導が重要となる。
また、⼈間中⼼の発想で⽣成AIを使いこなしていくためにも、各教科等で学ぶ知識や⽂章を読み解く⼒、物事を批判的に考察する⼒、問題意識を常に持ち、問を⽴て続けることや、その前提としての「学びに向かう⼒、⼈間性等」の涵養がこれまで以上に重要になる。そうした教育を拡充するためには、体験活動の充 実をはじめ、教育活動におけるデジタル(仮想)とリアル(現実)のバランスや調和に⼀層留意する必要がある。


4適切でないと考えられる例
 ①生成AI自体の性質やメリットデメリットに関する学習を十分に行っていないなど、情報モラルを含む情報活用
能力が十分育成されていない段階において、自由に使わせること
 ②各種コンクール(作品、レポート、小論文)について生成AIによる成果物をそのまま自己の成果物として応募・出品すること。
 ③詩や音楽・美術等の表現、鑑賞などの子供の感性や独創性を発揮させたい場面、初発の感想を求める場面で最初から安易に使わせること。
 
5活用が考えられる場面
 ①情報モラル教育の一環として、教師が生成AIが生成する誤りを含む回答を教材として使用し、その性質や限界などを生徒に気づかせること。
 ②グループの考えをまとめたり、アイデアを出す途中段階で足りない視点を見つけ議論を深める目的
 ③英会話の相手として活用したり、より自然な英語表現への改善や一人一人の興味関心に応じた単語リストや例文リストの作成に活用させる。
 ④発展的な学習として生成AIを用いた高度なプログラミングを行わせること。


以下に文部科学省作成の生成AIガイドラインから抜粋した校務での利用例について示す。

校務での利用例

最後までご覧いただきありがとうございます。

※この資料は、校内研修資料として宮古商工の両校舎先生方へ向けて生成AI利用のガイドラインを示すために作成したものです。
⼀律に利用の禁⽌や義務づけを⾏う性質のものではございません。

文部科学省のガイドラインもぜひご覧下さい。

生成AIの利用について:文部科学省 (mext.go.jp)

次回もお楽しみに!




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